不妊症の治療


 治療の流れ

 妊娠のメカニズムは未だはっきりしていない事がたくさんあり、検査をしても不妊症の原因がはっきりしない事がしばしばあります。

 卵管がつまっている、精子が少ないなどと原因がはっきりしている場合は治療の方針も立て易いのですが原因不明の場合は体への侵襲が少なくお金のかからない方法から順番に治療してゆくことになります。

ステップ1  排卵誘発剤+タイミング法

ステップ2  排卵誘発剤+人工授精

ステップ3  体外受精

ステップ4  顕微授精

  不妊治療で妊娠した場合は双子、三つ子の可能性が高くなります。


また、もともと何らかの原因があって妊娠しにくい状態の人を薬や体外受精の方法で強制的に妊娠させるわけですから妊娠したとしても流産率、早産率が高くなります。

そのために不妊症の治療は妊娠したことで終了するわけではなく、その後の妊娠、分娩管理も重要で無事に元気な赤ちゃんをお母さんが腕に抱くことができて初めて治療が終了したといえます。


  治療内容

治療名 料金 治療内容

性交の指導

子宮が後屈の女性の場合は性交後おしりに枕を敷いて骨盤を高くしたり、

うつ伏せで寝てもらうなどするように指導します。

話を聞いて、男性がうまく膣の奥に射精できていない場合(早漏、ペニスに奇形のある場合など)には人工授精の方法を勧めたりします。


漢方

 女性ホルモンのバランスを調節したり、男性側に精子の数を増やす目的などで使いますがあくまでも補助的な薬です。


タイミング法

 使用した薬と超音波検査の料金です。 基礎体温表、超音波による卵胞のサイズの計測(排卵直前は直径20mm以上になっている)、尿中・血中のホルモン測定等によって排卵の時期を予測し、あるいは排卵させる注射(hCG)によって排卵をコントロールして性交のタイミングを合わせる方法です。


排卵誘発剤

 自然では排卵しにくい場合や、排卵が不規則でタイミングが合わしづらい場合に排卵をスムーズにしまた妊娠に必要なホルモンの分泌を促す目的で使います。体外受精で卵子をたくさん取る場合にも使います。


人工授精法

 精子の数が少ない場合、数はあっても運動しているものが少ない場合、子宮の頚管粘液の中で精子の動きが悪くなる場合に有効な治療法で精子を直接注射器で子宮の中に注入する方法です。

不妊の原因が見当たらずタイミング法だけでは妊娠しない場合にも妊娠の確率を上げるために行います。


開腹手術

 大きな子宮筋腫の瘤がある場合、子宮の奇形がある場合、子宮内膜症の癒着がひどくて体外受精の採卵ができない場合など手術で筋腫の瘤を切り取ったり、子宮の形を正常にしたり、癒着を剥離して卵巣の位置を採卵しやすい位置に移動したりします。


腹腔鏡手術 

お腹に小さい穴を開け、胃カメラのような細いカメラでお腹の中をのぞきながらする手術です。手術の操作はお腹に小さい穴を2~3個あけて細い棒状の道具で行い、そのために手術後の傷は小さく目立たず痛みも少ない長所があります。欠点としては手術の時間が通常のお腹を開けて行う手術よりもかかること、癒着がひどい場合や出血が多い場合などは結局開腹手術になること、血栓症などの合併症が増えること、金額が通常の手術より高くなることなどです。


体外受精・胚移植法

 卵子と精子を体の外で結合させ(受精)子宮の中に戻す方法です。


顕微授精法(ICSI)

 通常の体外受精では受精できないものを、顕微鏡で見ながら卵子に針を刺して精子を注入する方法です